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犬を飼えないマンションで
豆柴を飼っていることを
誰も知らない、ウソのような、本当の話。
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| 犬を飼えないマンションとは知らずに入居したFさん。 |
これは、実際に、現在も進行中話です。
東京世田谷区にお住まいの元会社役員のFさんが語って下さいましたが、Fさんは元はといえば、閑静な住宅街・成城学園の一軒屋に住んでおられました。そのころは500坪もの大きな屋敷だったので、用心のためもあり、ドーベルマンを飼っておられたそうです。ところが、数年前に定年退職を迎え、お子さんたちも成長、独立されたのを機にマンションを購入、ご夫婦だけで入居されてから、やっぱり犬を飼いたい、という話になったとのことでした。
ところが、そのとき初めて、そのマンションは犬をかってはいけないことになっていることを知ったそうです。最初は、マンションに入ってからは犬を飼うつもりはなかったので、気にも留めていなかったそうです。
はたと困った、Fさん。
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| こうして、豆柴を飼ったFさん。 |
「仕方ない。止めようか」
「だって、自分の所有財産でしょう」
「そうは言っていも、規約があるそうだよ」
「規約そのものが憲法違反だわ。自分の財産をどう使おうと、財産権の侵害ですよ」
「それもそうだが、他人に迷惑をかける惧れがあるからダメと言うのだろう」
「なら、かけなきゃいんじゃありません?」
「そうだが、吠えたら飼っていることが知れて、うるさいぞ」
「家の中で、少しぐらい吠えても、小さい犬なら大した声でもないから、外までは聞こえないわよ」
「そんな犬がいるのかなぁ」
Fさんご夫婦は、そんなやりとりの末、豆柴に決定されて、富士野荘の豆柴をお飼いになったのです。
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| 家で豆柴を飼っていることは、誰も知らないんですよ。 |
それから、時折近況報告を下さるのですが、「家で犬を飼っていることは、誰も知らないんですよ」とのことなので、伺ってみると、「全然吠えないんなですよ。たまに、吠えるのではなく、何か訴えるとき、クゥン、クゥン鳴くくらいです」とのことでした。
もう、この豆柴は2歳になりますが、先日、里帰りというので、お連れになり、本当に性格のいい、とても小さい小豆柴の大人になっていました。でも、ひとつだけ不思議に思ったことを聞いてみました。
「誰も、知らないと言っても、散歩はさせているのでしょう」
「外に出るときは、ショルダーバックに入れて、エレベータに乗るのです」
なるほどと、なるほど、と2度感心いたしました。
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| 無駄吠え躾け用具のことまで勉強していたFさん。 |
世の中には、随分と無駄吠えする犬種が多いようだ、とあれや、これやと無駄吠え防止用具、躾け用具や、それをアドバイスしている参考本まで読み漁り、研究なさったそうです。
どうせ、躾けしないとダメだろう、と高をくくっておられたのです。
どうやら、それも無用の長物だった、と今では笑って仰るFさんでした。
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